正午、寺院や教会の鐘や太鼓が一斉に京都市にとどろき渡つた。
1922年(大正11)6月10日
六月十日 土曜日 雨 起床六時 就眠十時
朝から今日はひどい降りだった。
久しぶりに降ったのだもの、どんなに乾天〔旱天かんてん〕になやんでいた園丁えんていや百姓はどんな喜んだ事であろう……と一番に思った。
四時間目の授業時間に全部講堂に集まり、高等師範学校の西村先生より〈時の記念日〉であるため輪廻のお話を承る。
正午、寺院や教会の鐘や太鼓が一斉に京都市にとどろき渡つた。
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